2014年06月06日
トヨタ トレノ・レビン(AE86)
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レース専用で車高調以外ノーマル86車両のデーター | |||||
タイトル:目指せMJマガジン走行会100分耐久優勝!奪え北海道旅行♪ | |||||
仕様:エンジン鈍足、車高調、フルスモーク、FRPボンネット(借用品)、195/55R15 | |||||
参考記録:日本海間瀬サーキット1分10秒9(ドライ) | |||||
![]() | ー | 調整前 | 調整後 | ||
フロント | 左 | 右 | 左 | 右 | |
キャスター | 3゜24' | 3゜24' | 4゜06' | 4゜06' | |
キャンパー | -1゜54' | -1゜30' | -1゜54' | -2゜06' | |
トー | 0゜24' | 0゜15' | -0゜06' | -0゜06' | |
SAI | 11゜07' | 9゜56' | 11゜21' | 10゜46' | |
インクルー デッド角 | 9゜13' | 8゜26' | 9゜27' | 8゜40' | |
リア | 左 | 右 | 左 | 右 | |
キャンパー | -0゜24' | -0゜42' | -0゜24' | -0゜42' | |
トー | -0゜18' | -0゜06' | -0゜12' | -0゜12' | |
セットバック | - | -1.28 |
基本
キャスター角・キャンバー角・SAI・インクルーデッド角の左右差は、0゜30程度を目標にして下さい。
運転席に1人乗車すると、左のキャンバーがネガティブ側へ、右側のキャンバーがポジティブ側に動きます。
バネの硬さにより微量な場合もありますが、乗車状態の確認も実施しましょう。
ポイント
SAIの左右差があまり合ってない車が多いです。考えられるのはショックを切断し車高調化の時に歪んでしまったのか、時間的に疲労してるのか等一概に言えないと思いますが、サスペンションメンバー・各アームのブッシュの固定の仕直し・車高などで頑張ってみましょう。
リア車高調以外はフロントのみの車高調整しか出来ないので、スプリングのプリロードがかからずいい感じの車高になるショック+バネレートを選びましょう。個人的にはバネが遊んでるほうが車高の調整も自由度があるし乗り味もいいです(^^ゞ プリロードが何mmもかかっていると動きが堅く感じ、フロントが逃げるような感覚になるからです。
前後の車高のバランスとしてはフロントが5mm下がりの状態ですべてが満足するように出来れば最適だとも思います・
調整アドバイスと方法
おっ、こーえろーさん!この車いけてるよ!!マジで勝てるかもよ♪ というボディ+足です。
リアのホーシングが曲がり気味ですが、ハンドルを切らずに曲がれるようにやりましょ。やっぱ楽に乗れなきゃ♪
まず、フロント部。 すでにノーマルテンションロッドは目一杯だったので調整式ピロアッパーの確認です。ほとんどの86はローキャスター用のピロアッパーがついているので、左右を入れ替え、ピロアッパーの穴を一つ空けスタッドボルト位置を変更すると 40'程度キャスターがつきます。この方法は、ホイールベースを変えずにキャスターを変えられるので必殺技としてつかっています。 調整式のピロテンションロッドをドンドン短くしていくとタイヤがフェンダーやバンパーに当たったりしますから、テンションロッドでロワーアームの無理の無い範囲まで引っ張り、ピロアッパーで追い討ちをかけるって感じです。 もともとキャスターに左右差が無い為、ピロアッパー逆転分のキャスターを確保し、キャンバーは1名乗車で左右差がないように調整しました。
リアはホーシングを止めているコントロールアーム4本を緩め、トウ角の左右差がなくなる様固定にて完了です。
ラテラルコントロールロッドもノーマルなのですが、たまたまセットバックの数値が悪くないのも結果オーライですぅ(^^ゞ
フロントトー角は、走行抵抗の無い様にサイドスリップテスターだと±0になる感じに設定しました。 サーキットで車高の調整をするのは、フロントの入りを良くしてあるのでハンドルを速く切ったり(通称パキぎり)するとテールスライドが早いので、我慢できる範囲までアンダー傾向にもっていくため数mm上げるという作業だけなので、トウ角の変化は -0゜06'から動いても-0゜03'ぐらいなので問題は無いと考えました。
WARNING
キャスター角によりフロントの入りが異常に良くなるので、ステアリングをパキぎりする方にはたぶん向いていません。コーナーの手前からそ~っと操作を始めましょう。
ココから以前に行なった実験コーナーです
さてココからが、とても気になる所になると思います。
『アライメントなんかで本当にサーキットのタイムUPがされるのかぁ!』の実験を試みてみた報告です。
実験を行うに当たっての問題は、車種の設定やドライバーの選出ですね。
まずは、ドライバーの力量についてなのですが、経験が少ない方だとテクニックの向上により大幅にタイムがUPするケースが考えられます。そうなるとアライメントによるものでは無くなってしまう為、すでに達人になっている方々にお願いする事にしました。
あとは、現時点でタイムも出ている なるべく完成されている車がベストではないかと考えました。
また、1台では曖昧に思えるので一気に5台くらいやってみましょう♪
ドライバーが上手く!台数も多い!となると・・・ AE86しか考えられませんね。 しかも、今までに各オーナーのチューニングによりほぼ完成されてますから一筋縄ではいかない車種だとも思います。
正直に申しまして『これは辛いでしょ♪そんなに世の中あまくないでしょ♪』と言った感じで『自己ベストの更新と言うよりはタイムが落ちなければいいなぁ♪』と思う位の意気込みのスタートです。
調整にあたって アライメントの基本的な作業手順というものがあるのですが、AE86には様々な調整用のロッドやアームが取り付けられている為、フロント調整→再測定→リア調整→フロント微調整→再測定→全微調整→再測定→完了 という感じの手順です。何せ基準になる所が無いですから、真剣にやると割りと大変だったりします。
エントリーNO 1 ブルメタ・3ドアレビン ドライバー:Kさん
あっ ちなみにこのクルマ間瀬サーキット86コースレコードホルダーです。
―――――――――――― 日本海間瀬サーキット ―――――――――――― | ||||
調整前直前タイム:1分6秒8 | ||||
調整後ベストラップ:1分6秒7 | ||||
ー | 調整前 | 調整後 | ||
フロント | 左 | 右 | 左 | 右 |
キャスター | 2゜48' | 2゜54' | 3゜42' | 3゜30' |
キャンパー | -4゜24' | -3゜54' | -2゜18' | -2゜30' |
トー | 0゜00' | 0゜09' | -0゜06' | -0゜06' |
SAI | 14゜47' | 24゜10' | 12゜16' | 11゜52' |
インクルー デッド角 | 10゜23' | 20゜16' | 9゜52' | 9゜16' |
リア | 左 | 右 | 左 | 右 |
キャンパー | -0゜30' | -0゜30' | -0゜30' | -0゜30' |
トー | 0゜03' | 0゜06' | 0゜03' | 0゜06' |
セットバック | - | 2.66 |
結果
このクルマは 正しくレーシングカーと呼ばれる代物ですね。
フロントサスペンションはシルビア改だし リアも今回唯一の車高調です。
この車両 とにかく曲がりません!しかも珍しくフロントが入ったと思えば即オーバーという難題なんですぅ。
Kさん曰く「ストロークしてない!ロールしない!堅すぎる~!」ということで、とりあえず調整前にフロントのプリロードを±0にセットしてF車高5mmダウンさせてのトライですね。調整後のサーキット走行でロールオーバーの症状が発生!今更バネレート変更も芸が無いので全体の車高を5mmダウン。その時点で すでにリアのストロークは限界付近に達しましたが、フロントはプリロードと車高が別々に変更できる車高調なのでストロークには問題は無く、当然プリロードは±0の一定のままの作業です。再走行時まだアンダー傾向が残っている為、F車高をもう3mmダウンしてリトライ! 程よいロール感とフロントの接地感や入り方等ようやくドライバーのKさんから合格点を頂きました。
残念ながらこの車両のベストの更新ならずでしたが、直前の走行タイムよりは良かったので○としましょう。ただエンジンが5AGなので「ひょっとしたらパワーが落ちてきてるかも」という要因も・・・。
調整アドバイスと方法
フロント側: キャスター角については、以前にもアライメントを取った車両でもあるのでほぼ問題無しです。さすがピロボールというべきか ほとんど変化してないですね。 エンジンルーム内を確認すると、やはりローキャスター用のピロアッパーマウントを発見!当然のごとく左右を入れ替えハイキャスター化を図ります。その後ピロテンションロッドの左右差を合わせタイヤがどこにも干渉しない範囲まで調整しています。目安は3゜30'を目指し、キャスター角の左右差に関しては サーキットは右コーナーが基本的に多い為、キャスターやキャンバー角度が左側が寝ている分には問題が無いのでわざとそのままにしてます。
さて問題はキャンバー・SAI角なのですが・・・。 シルビアのナックルとスピンドルを使っているんですよね~この車。データーなんてありません。全く曲がる気配もしないということなので、自分なりに考えた結果は タイヤに伝わる路面状況やドライバーの指令が ショックやバネに100%伝わっていないのではないか?と言う疑問があり、現状(調整前)では、ストラット下ナックル取り付け部(S13シルビアです)は長穴になっており目一杯寝かせて組まれており ピロアッパーで起してあります。すなわち ショックに対してナックルが寝すぎており、タイヤからショックへの入力のベクトルが折れ曲がろうとする力に変わっているかもしれないという事です。その考えによりSAIをAE86よりちょっと多めに 且つ標準シルビアの13゜24'より少なめの12゜を目標に調整してみてます。調整前のキャンバーに関しては「曲がらないから寝かしてしまえ」的だと考え、FRの基本中の基本の-2゜30'設定です。ブレーキ時のFタイヤロックとコーナリング時におけるタイヤの接地面から考える理想の数値!? コレから使用されたタイヤの判断で「ネガティブ・寝かす」にするのか「ポジティブ・起す」なのかをいつも考えています。 理想の数値でタイヤが綺麗に使える人は「大変上手」といえるはずです。
トー角は、走行抵抗が少なくなるよう少しアウト側へ調整しています。
リア側: これも前回の調整(1年前)からほとんど変わりなしです。確認として等長リンクの左右コントロールアームに長さの差とLSD・プロペラシャフトの関係そしてラテラルコントロールロッドによるセットバックをみて、問題なしと判断し調整終了です。
エントリーNO 2 ピンク・3ドアレビン ドライバー:Kさん
―――――――――――― 日本海間瀬サーキット ―――――――――――― | ||||
調整前ベストラップ:1分6秒8(1分7秒3位から煮詰めてます) | ||||
調整後ベストラップ:1分6秒449 スリックで4秒1まで煮詰まってます | ||||
ー | 調整前 | 調整後 | ||
フロント | 左 | 右 | 左 | 右 |
キャスター | 1゜12' | 1゜42' | 2゜42' | 2゜30' |
キャンパー | -3゜18' | -1゜36' | -2゜24' | -2゜30' |
トー | -0゜21' | -0゜15' | -0゜03' | -0゜03' |
SAI | 11゜28' | 10゜36' | 10゜47' | 11゜10' |
インクルー デッド角 | 8゜10' | 9゜00' | 8゜23' | 8゜40' |
リア | 左 | 右 | 左 | 右 |
キャンパー | -0゜30' | -0゜36' | -0゜30' | -0゜36' |
トー | -0゜09' | -0゜03' | -0゜06' | -0゜06' |
セットバック | - | -0.18 |
結果
Kさん曰く「曲がりません」「出口でもコースの外行っちゃいます」という車です。
まず調整時にF車高右2mm左3mmダウンさせ、サーキット走行時F車高3mmダウンで車高バランスも決まりです。調整後のベスト時にはGTウイングが取り外されており、ビデオ等で見る限りには「ちょいオーバー」傾向ですね。やはりGTウイングは効果があるということで・・・ F車高を少し上げておけばと後悔です。
すなわち その時の車の状態や路面の状態で2~3mmの車高バランスを変化させなければいけない という勉強にもなりました。
4AGとしては、かなり煮詰まっている凄い1台ではないでしょうか。また、5秒が楽しみな1台でもありますね。
調整アドバイスと方法
フロント側: キャスター角についてはピロテンションロッドをある程度短くしキャスターを付けローキャスターのピロアッパーマウントを左右入れ替え完了。このとき左右テンションロッドの長さに差を作らないために テンションロッドブラケットの位置をあわせてからの作業となります。(もともとテンションロッドが同じ長さなのにキャスター差があるということは、フレームのひずみもしくはテンションロッドブラケットが後ろに下がっているということですね。) 2゜30'という数値については、これ以上はタイヤのオフセットによりオーバーフェンダーと干渉してしまうギリギリであり、ノンパワステのキャスター角基準値付近である ということから決定(妥協?)してます。
キャンバーについては、ドライバーが乗車時に左右共-2゜30'近辺になる様に調整です。
トウ角は、走行抵抗が少なくなるよう すなわち「最高速が少しでも伸びてくれればなぁ」という願いを込めてアウト側へ。
その後 SAI・インクルーデッド角の左右差も必ず確認してくださいな。調整の判断が間違っていると左右差は詰まりませんから左右差が多くなったら要再調整です。
リア側: 現状(調整前)ではセットバック数値が大きく、ホイールベースの左右差はほとんど無い状態です。そこで等長リンクの左右コントロールアームに長さの差は無く LSD・プロペラシャフトの関係もよさそうだったので、調整式ラテラルコントロールロッドの長さを調整してセットバックを無くして行きます。当然今までの判断と作業が正しければトー角の左右差が無くなる方向になります。例外としてホーシングが曲がっている ということもありますが。。。
セットバックも良くなりトー角も良いところで調整終了です。
現在もこの車両は進化とメンテナンスを続け、N2決戦等に出場し筑波サーキットで1秒1を出しいる車両でもあります。
エントリーNO 3 ミッドナイトパープル・2ドアレビン ドライバー:Jさん
―――――――――――― 日本海間瀬サーキット ―――――――――――― | ||||
調整前ベストラップ:1分8秒2 | ||||
調整後ベストラップ:1分7秒203 | ||||
ー | 調整前 | 調整後 | ||
フロント | 左 | 右 | 左 | 右 |
キャスター | 2゜42' | 2゜42' | 3゜24' | 3゜24' |
キャンパー | -3゜24' | -3゜54' | -2゜48' | -2゜54' |
トー | 0゜09' | -0゜03' | -0゜06' | -0゜06' |
SAI | 11゜54' | 11゜41' | 11゜28' | 11゜08' |
インクルー デッド角 | 8゜30' | 7゜47' | 8゜28' | 7゜50' |
リア | 左 | 右 | 左 | 右 |
キャンパー | -0゜48' | -0゜30' | -0゜48' | -0゜36' |
トー | 0゜03' | 0゜24' | 0゜12' | 0゜12' |
セットバック | - | -1.36 |
結果
調整前のサーキット見学にて ドライバーの運転の癖等を見させて頂いた時、タイヤの温感での空気圧の調整 及び車高バランスの調整をしました。
その時点で自己ベスト8秒2から7秒7へ一気に更新してます。
その後 アライメント調整とリアのコイルスプリングのバネレートを少しUPにて1分7秒2まで自己ベストを更新しました。
今回の実験の中では、唯一「完全プライベーター」の車両であったと感じます。
現在 ドライバーも車も「イッパイ・イッパイ」です。これ以上は更なるパワーを手に入れましょう。 あっ もう少しだけハンドルは早めにゆっくりと1回の操作でフロントを入れてコーナリングの姿勢とラインに乗せていくことが出来れば完璧でしょう。
調整アドバイスと方法
フロント側: キャスター角については、現状にてタイヤが干渉しない範囲でピロテンションロッドが短くされていた為、ピロアッパー(ローキャスター用)の左右を入れ替え、ハイキャスターにする。そのことにより42分キャスター角が増してます。
キャンバーについては、現状では かなりネガティブになっていたのでオーナーに聞いてみると、「買った時から」みたいで 別に不満を抱いていませんでしたが、ブレーキング時のフロントタイヤのロックを考えるとフェンダーに干渉しない範囲でポジティブ側へ調整ですね。
トー角は、いつもどうり走行抵抗が少なくなるよう少しアウト側へ調整。
あっ、当然 SAI・インクルーデッド角の左右差も確認してくださいな。
リア側: さて、ホーシングの車両である為 簡単にトー角の左右差を詰められる訳ではありません。まして、このクラスの車両になると「調整式のコントロールアーム」や「調整式ラテラルロッド」が標準装備ですから・・・。
すなわちフロントからリアから基準になるモノが「何一つ無い」ということですね。
何が原因でホーシングがナナメになっているか?ということを捜すことからですね。
まずは、当然 1番簡単な方法から考え始めるのですが・・・ ラテラルコントロールロッドの長さによりホーシングが左右のどちらかに寄っているか?ということですね。これは前後のアクスルオフセットを見て、それをつめていけばトーインの左右差もよくなるハズなのですが・・・ この車両はあいにく違いましたぁ。セットバックの差も最初っから無いです。
フロントフレームのひずみ具合とテンションロッドの左右の長さを考慮して、ホイールベース(キャスターの左右差を無くしてから)を再度測定。 最初にも確認しますが、ははは なにせ基準が無いのですから何度でもやりますよ。
何故ならば、この車両の場合 フロントの調整が完璧であれば右側のホイールベースが必ず短くなっていなければ、これまでの作業及び判断にミスがあるということです。
運良く、右ホイールベースが短いため コントロールアーム類の長さを全て測定した所、ロワ-コントロールアームの長さに左右差を発見し、LSD-プロペラシャフト間の角度を考慮し長さをどちらかに合わせます。 それによりホイールベースの左右差とトー角の左右差が無くなりバッチシ! という調整で終了です。
現在の状態は、フロントキャンパー角を-4°に設定を変更しでD1に参戦している車両でもあります。
エントリーNO 4 ブルー・2ドアトレノ ドライバー:Gさん
―――――――――――― 日本海間瀬サーキット ―――――――――――― | ||||
調整前ベストラップ:1分8秒1 | ||||
調整後ベストラップ:1分7秒256 | ||||
ー | 調整前 | 調整後 | ||
フロント | 左 | 右 | 左 | 右 |
キャスター | 3゜36' | 3゜12' | 4゜36' | 4゜24' |
キャンパー | -1゜48' | -0゜48' | -2゜24' | -2゜30' |
トー | 0゜03' | 0゜18' | -0゜09' | -0゜09' |
SAI | 15゜47' | 14゜39' | ゜57' | 10゜28' |
インクルー デッド角 | 13゜59' | 13゜51' | 7゜27' | 7゜58' |
リア | 左 | 右 | 左 | 右 |
キャンパー | -0゜36' | -0゜24' | -0゜36' | -0゜18' |
トー | 0゜06' | 0゜03' | 0゜03' | 0゜06' |
セットバック | - | -3.18 |
結果
ははは、実験中にもかかわらず「誰か犠牲者を出さなければ!」 深夜までお付き合い頂いてるギャラリーの皆さんと笑いながら「チャレンジな1台」と名づけ 疲れを紛らしてました。
まだまだ潜在能力を残してます。上手くセッティングが出せれば6秒台は簡単に行っちゃいそうですね。
現在は、リアのトラクションがかなり不足している状態で等長リンク付近のジオメトリーの見直しと車高バランスに課題が残っています。
ははは、調整後!絶対にタイムなんか出ないと思っていたのですがぁ。。。 野生の血ですか?
調整アドバイスと方法
調整前の状態がわりと普通であった為、ここは無難にするべきかどうかを迷いました。
夜中の正午も近づいており、ギャラリーに来ていた方々にも疲労が見え始めていました。そうなると当然、「ギャラリーを湧かさなきゃ♪」という意識が生まれるのが人間ですよね(笑)
と いう事で、「オーナーもいないことだし更なる実験をしてみようじゃないかぁ」に意見がまとまった1台です。
実験内容です。
まず AE86のパワステ装着車のキャスター角の最大値が4゜30' ノンパワステだと3゜35'です。
ある程度のタイムになると必ずワイドトレッド化されておりホイールベースとトレッドのバランスが変動しています。本来 キャスター角について 自分なりの考えでは、標準車の基準値付近が望ましいはずです。しかし、ロングホイールベース化という意味も含め ノンパワステのキャスター角の最大値付近を目安にレースカー関係は調整しています。
それが本当に正しいのか? ベースの車両はノンパワステもあればパワステ付きもあるし・・・。
じゃぁ パワステ付きのキャスター角最大値も試さなければ~ ということで この車両はオーナーに内緒でキャスターを思いっきりつけてある1台です。
さて、ポイントはあくまでも最大値付近にすることです。ピロテンションロッドを目一杯 短くするだけではタイヤ・フェンダ・バンパ等の干渉が起きます。やはり、ピロアッパー部をハイキャスター化し 足りない数値分をテンションロッドで補う様にしてあります。 試される方は、ベース車両の状態によりココまでキャスター角がつかない可能性もありますのでご注意を。
調整内容は上記の車両に同じです。
現在の状態はキャスター角を3°30'に設定し、ベストは6秒4辺りだと思います。また 筑波サーキットに於いてはスリックにて3秒8がベストになっております。
エントリーNO 5 ブルー・3ドアレビン ドライバー:元社長さん
―――――――――――― 日本海間瀬サーキット ―――――――――――― | ||||
調整前ベストラップ:1分7秒8 | ||||
調整後ベストラップ:トラブルの為 出走できず | ||||
ー | 調整前 | 調整後 | ||
フロント | 左 | 右 | 左 | 右 |
キャスター | 3゜42' | 3゜24' | 3゜36' | 3゜36' |
キャンパー | -2゜12' | -2゜42' | -2゜18' | -2゜18' |
トー | 0゜00' | -0゜12' | -0゜06' | -0゜06' |
SAI | 12゜41' | 11゜52' | 13゜56' | 13゜17' |
インクルー デッド角 | 10゜29' | 9゜10' | 11゜38' | 10゜59' |
リア | 左 | 右 | 左 | 右 |
キャンパー | -0゜18' | -0゜18' | -0゜18' | -0゜18' |
トー | 0゜30' | 0゜06' | 0゜18' | 0゜18' |
セットバック | - | -3.18 |
結果
最後はぁ~ あらら着地失敗でした~ 残念。
この車は凄いです。「これでもか」というくらいのボディー補強を入れ、安全対策であるロールバーでさえ軽量化と言う目的の為、取外しされてます。 エンジンも本気仕様のマジものN2だしストレート速度が1番速いですしね。
これは、次シーズンに車高バランスをもう少し見させていただいて・・・
まぁ活躍が期待される1台です。
調整アドバイスと方法
もう、ここまでくれば判っちゃいますね。左右共ホイールベースが同じで キャスター角にも左右差を無くした状態で、リアのトウイン角の差を詰めながらセットバックの数値にもこだわれ!です。
総評です
今回の実験において各車タイムUPが計れていると考えていいのかな!?
協力していただいた各ドライバーには、アライメントに対して「無関心」から「チューニングの一部」という意識を持っていただけたのではないかと感じています。そして、ほんのちょっとした調整数値の差や車高のバランスの変更によって、車の動き方や操作方法が変化してしまう ということも体感ていただけたのではないでしょうか。
各ドライバーに合わせた車づくりが良いのか、製作された車に運転の仕方を合わせるのか!
1番は製作された車がドライバーに合っているというのが理想ですが、なかなか 現実としてお客様の運転の仕方や力量を把握した上での車両製作は不可能に近いと思います。 むしろ、言い方は悪いですが「これは○○スペシャルだからサスは完璧!あとは腕だね」的に作られた車が多いように思います。
(F-1でさえも同じチームであってもドライバーによりサスペンションのセッティングは違いますよね♪)
そういう私共も現状として、完璧な仕事が出来ているとは思っておりません。ただ絶えず進化して向上行きたいと考えています。
人に誉められる車を作ること、そしてドライバーの満足する結果がでる。それが私共的には永遠の課題であり目標ですね。(言い換えるならば、自分の好きなことをしているだけで 人に誉められると結構嬉しい♪ということですけど)
最後の締めくくりとしては・・・
うーん 個人的な考えですが、今回の実験は 「タイムUPした」 というのではなく、「その車の本来の性能を発揮させた」が最終的な結論だと思います。しかし、それから現在に至る調整を続けさせている今と比較すると確実にタイムに繋がっていると思いますし、操作性が良い状態で走ると言う行為が当たり前になって来ているとも思います。
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