現在ネット上で販売しているローダウン車専用の【リアキャンバー】を補正する為のアッパーアームについてです。
車両をローダウンするとリアのキャンバーが大きく寝てしまい、偏磨耗を防げないのが現状としてあります。
アームの形状から-2°~-3°になるケースが多く、残念ながらメーカのコスト削減により車体側にはキャンバー角を調整する機能が付いておりません。
近年の車両は、キャンパー角を正立に近づける設計が為されており、それらはタイヤの横滑りを減らし実燃費の向上にも役立ち走行負荷を減らしているにも関わらず、ローダウンにより引き摺り抵抗も増やしてしまっていると言えます。
その状態で走行すると
タイヤは、あっという間に この様な状態になります。
アライメント調整に於いて、標準車には調整用のアジャスティングボルト(偏芯カムボルト)がありませんので、アライメントに関するテクニックを駆使し各アーム類との結合部の間隙を利用し組み付け直しをしてもキャンバー角の左右差を抑えられるレベルであり、キャンバー角を起こす事が出来ず、タイヤの内ベリを減少させる為に過度な横滑りを与える羽目になります。
それら過多になったキャンバー角を補正する為に様々な用品が今後も発売されると思います。
しかし、それらは調整式のアームとなってしまい、車検にそのままでは合格しない商品であり、付属する強度検討書から改造申請を作成しの事前審査をへて公認を取る必要性が出てきます。また、公認が取れていない車両はディーラー等への乗り入れが禁止されてしまい、車検や一般整備を受ける事も出来なくなります。
それらを踏まえるとローダウンされた車両が偏磨耗を防ぎ実燃費をあるべき姿に戻すには、部品代に交換工賃、アライメント工賃に加え、尚且つ公認取得費用と膨大な費用が掛かってしまう訳です。
ローダウンの予算として、そこまでを考えておられる方も少なく、何も知らないまま社外コイルスプリングや車高調へ変更してる方が多いと思います。
ローダウンされて、大きなアルミホイールを履いていれば格好が良いですから、釣られてしまうのはある意味仕方が無い事だと思います。しかし、選んで購入したり改造した車が、上の写真にあるように【偏磨耗】して毎年タイヤを変えなければいけない事態で途方に暮れている方の為に、安価で補正する手法も無ければならないと考えて、ネット上でこの純正を加工したーアームの販売を行っていると捉えて頂ければ幸いです。
◆販売している商品
【リアキャンバー調整用 アッパーアーム】
この商品は交換装着後に調整が必要である事をご理解下さい。
◆対応車種
【40系 アルファード ヴェルファイア 2023年6月以降全車】
純正の新品部品に溶接加工された左右のアームが2本で1セットとなり、
売価は27200円(税込み)です。
新品のアームを標準より5mm延長加工することにより、キャンバー角は、現状より起きる側(ポジティブ)に2°程度の数値を変化させる事が可能です。(変化量は車両の車高により異なる場合があります)
AAHH45Wにて40mmダウン時の装着後データ
また、車検に関しては、公認の必要性も無くそのまま合格します。強度や安全性に関しては、切断部に内径分の角鋼材を補強として挿入後に全周溶接となっておりますので純正と同等と判断出来ます。
キャンバー角をボジティブ側へ動かす事により、リアのトーも若干の変化をしますが、トー調整のアジャスティングボルト(偏芯カム)が通常補正範囲を超えない設計となっておりますので、無加工にて偏磨耗を減少させる事が出来ます。(事故暦や過度のローダウンによりダメージを受けてれいる車両の元からあるキャンバ角は左右差が残りますのでご注意下さい。)
アームは黒の塗装を施してありますが、経年劣化による錆びが発生しますので、車検などのタイミングで下回り洗浄と錆び止め塗装を行う様にして下さい。
◆リアアッパーアーム交換
設備や工具が豊富であり、そして車の整備が出来る方の元での作業が望ましいです。
また、作業時には必ずリフトを使用して、車体が確実に落下させない配慮を行い、自己責任で事故や怪我に十分注意して下さい。
上部画像内の赤●印のボルト2箇所を緩めて取り外し、交換して下さい。
黄色●印のアームに左右はありませんが、INとOUTサイドがありますので間違えの無い様に願います。
青●印のナットは緩みを防ぐ構造となっておりますので、都度交換となります。再利用の際は自己責任で行って下さい。
ハイブリット車は、車体中央側のボルトにスペースが無く、ナット側を緩める事により交換出来ますが、取付時には正規な締め付けトルクが出ませんのでご注意下さい。
アライメントテスターで測定しながらの作業の場合に於いて、現車にキャンバーの左右差がある場合には、アームのボルト固定時に差が減少する方向へ負荷を与えながらにすると左右差を詰める事が出来ますので、必ず利用して下さい。
交換装着後は、リアのトー角が適性でなくなる可能性があります。必ずアライメントテスターやアライメント冶具などを使用し必ず調整を行って下さい。
◆ナガブロ読者様キャンペーン
これらを当方が行った際の金額については、ネットからの依頼であり、直接のお取引の場合にのみ限定とさせて頂きます。
1.キャンバー調整アーム新品+交換工賃+四輪アライメント
通常価格 61300円 →
55500円
また、電話でのお問い合わせの際は、必ず【ナガブロ】の【アルファード・ヴェルファイアのアッパーアーム】を見ましたとお伝え下さい。
商品の販売に関しましてはヤフーオークションのみでのお取引が基本となりますので、こちらの出品物の中からお探し下さい。
ヤフーオークションで推奨されない宅配による代引き発送(別途 代引き・振替手数料が掛かります)を希望の方と
欠品中のアームを少しでもお急ぎの方であって代引き発送(別途 代引き・振替手数料が掛かります)を希望の方のみは、直接のお取引をお受けする事も可能ですので、コメント欄(非公開)、もしくは、オーナーへメッセージを送る欄から「郵便番号」「送付先住所・氏名」「電話番号」を明記頂くと折り返し納期を含むお見積りからご連絡を致します。
連絡先
TEL026-222-5941
(有)エーディーファクトリー
延長にあたる部位の補足になります。
製造過程に関しましては
延長部の素材はS45Cを使用し、溶接ワイヤは50kg/平方ミリメートル にて作製を行い、溶け込みを考慮した平均的な手法となっていると思われます。
固定治具上で点付け作業をを行い歪が生じ難くなる上下部をしっかりと固定します。
その後、治具から取り外し、完全なる溶接を行い、不要部位を削り取り仕上げされます。
(仕上げ・盛りに関しては、仕様変更を繰り返し、より完璧を求めており形状の変化があります事をご理解願います)
塗装に関しては、下地になるサフェーサーを4回、仕上げとなる黒防錆塗装を3~6回の仕上げとなっております。
純正部品の状態でも熱が加わっておりますし、再度、熱を加える為、錆に対する耐性は劣化の方向にありますので、経年劣化を考慮し定期的な防錆塗装の施工が望まれる事をご理解願います。
公認の必要性を感じるとのケースに於いて、強度検討書類の有無についてのご質問がありますので、サスペンションアームの公認に必要な強度検討に関してです。
公認を取得する際の強度計算についてを数値化しておきます。
先ずは、強度を計算する際の応力の計算は、対象が乗用車となりますので、掛かる輪荷重の1.2倍 そして負荷倍数は2.5 安全率は1.6が全国共通となります。
そして、それらをアームの支持数で割った重さに耐えうるかどうかを計算し、アーム本体と比較し満足しているかどうかを示すだけとなります。
リアの軸重を1500kgfとするならば、1輪が単純計算で750kgf
アームの支持数は大まかに分類して3(トレーディンク・アッパー・ロワー)、本来はコイルスプリングで支える部位が過大となりますが、少なく見積もってと言う考え方で問題はないです。
(1500/2)×1.2×2.5×1.6=3600
3600/3=1200kgf
すなわち、アッパーアーム自体は1200kgfの力に耐えられる事があれば強度不足でなくなります。
アーム自体の強度に関しては、部位に於ける材質っ強度と最小断面積を乗じた数値をせん断応力として考え60%化した数値となります。
溶接部位は最小断面積部位を避け、アーム本体部位の材質を除く最弱強度が溶接ワイヤで1平方ミリメートル辺り50kgf
溶接部位の断面は47mm×5mmと21mm×5mm(T字型ですが断面係数については安定化方向なので略します)
熱による材質変化を-20%と捉え40kgf/平方ミリメートルの強度として計算すると
(47×5+21×5)×40=13600
13600×0.6=8160kgf
掛かる最大応力1200kgfに対し、アームの溶接延長部位強度は8160kgfである為、溶接延長部位の強度は十分に有すると結論付けられます。
単純な点で捉えた計算ですが、この様な手法で改造申請書を作成し公認車検を取っているのが現状です。
それらを踏まえ、延長された純正サスペンションアームが(7)-② 緩衝装置 の改造に該当すると考え、公認取得をされる方は対処を願えれば幸いです。
参考
40mmダウン車両へ取付後のアライメント
http://adf.naganoblog.jp/e2241390.html
リアキャンバー角の微調整
http://adf.naganoblog.jp/e2241794.html