現行カングーⅡの左流れによるアライメント

ADF☆社長

2019年01月05日 08:42

今回の題材はルノーのカングー2さんで、通称 デカングーと呼ばれる車両なんだけれど、これまでの入庫歴やデータを診ると走行時に左方向へハンドルが取られてしまう症例が多くなって来てます。


車両による根本的な原因が2つあって

先ずはフロントのキャスター角、現場の特性上、他店に比べて右側が左側より12~18分程度大きな数値になる事を脳内で考慮しても、左側へ進む測定値であると言う事と、そして、その基準値が5°と高速時に於ける安定性の向上を図っているのが仇となっています。
ちなみに、このキャスター角が2°以内だったら症状は出ないと思われますが、現に進歩を続ける自動車社会の過渡期による産物であったりもします。

もう一つはステアリングラック内部ギアに於ける精度によるもので、ステアリングを左右へ操作する際、内部のバックラッシュに左右差が出来ちゃっている事も考えられます。
それらはリフトで車体を持ち上げタイヤを無負荷時にした状態で、ハンドルを左右に切れば!?
重さが異なっちゃうので〇解りだと思われます。

上記を要因として、ステアリングの操作感は!
左へは軽く感じ、右には重くなります。そして轍や段差等の荷重移動によりタイヤの摩擦力が左右均等でなくなった際に、左へ取られ始めると言う乗り味になってしまいます。

しかし問題は、フランス国内ではこれで真っすぐ走っちゃう走行区分帯であると言う事で、何のトラブルにも該当せず、輸出された日本国内のみの問題となっているのが現状であって、それらを解決する為には、反対側の走行区分帯を走るが為用に造り変えられていかなければなりません。

実際、このトラブルを抱え最寄りのディーラーや四輪アライメントの施工業者へ依頼をしても、かなりの経験と技術力、それに努力が要る部類に入る為、ほぼほぼが改善されていないケースも多い様に思います。

当方でも、作業で最短で4時間、費用は税抜きで3万円
ボディー下部、サスペンションメンバーの取付位置と取付部の精度が芳しくない為、メンバーを動かす事もままならないので、キャスター角はアッパーマウント側ボディー加工をキャンバー角も配慮して作り替えるしか手が無いのです。

それでも、左右の操作感に差が残るのですが、ステアリングラックのバックラッシュで緩和させて自身が決めた及第点に近づけてボカすしか現状では不可能であっても、これらの作業によって今の所、オーナーには喜んで戴きつつクレームにはなっていないっス^^


沢山の方が、この症状をネットで調べ、様々な対処をされていると思います!?
でも、この症状で車手放したり嫌いにならないで戴きたいし、分解や事故以外は、恒久性を保ち、強度的にも何ら弊害を受けぬ作業で直せる範疇にはあります!

この文章で手法を脳内にて理解をし、直せる作業者がお住まいの近くにも必ず見つかる事を願ってます。


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